おむつかぶれと似ているので注意が必要:赤ちゃんの単純ヘルペスウィルスによる感染症

 単純ヘルペスは、単純ヘルペスウィルスというウィルスが原因の感染症です。単純ヘルペスウィルスは、粘膜や外傷のある皮膚のどこにでも感染するため、おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)の部位にも感染しやすいです。通常ウィルスの初感染では、症状がほとんどみられない不顕性感染のことが多いですが、5歳以下の乳幼児では症状が重症化しやすいです。 おむつかぶれの症状がある乳児で、年に3回も単純ヘルペスの症状がみられたという報告もあります。
今回われわれは、おむつ部に単純ヘルペスウィルス(HSV)感染症を1年間で3回発症した乳児例を経験したので報告する。
 単純ヘルペスは、粘膜や外傷のある皮膚のどこにでも感染する。・・・特に母親のHSVに対する移行抗体のない新生児や乳児では重症化しやすい。・・・初感染の場合の臨床症状は、両側外陰部に疼痛を伴う小水疱、びらんを生じ、発熱・・・
自験例の感染経路について、初回は下痢によるおむつ皮膚炎を背景として、口唇ヘルペスを有する母親の唾液の飛沫または手指を介して・・・
(日本小児皮膚科学会雑誌: 26(1); 21-24, 2007 より引用)
コメント:単純ヘルペスは、比較的よくみられる感染症です。上記の報告のように、母親が口唇ヘルペスに感染していると、母親の手指や唾液の飛沫を介して乳児のおむつ部位にヘルペスが感染してしまう可能性があります。新生児や乳児では、単純ヘルペスに対する母親からの移行抗体がないため、ヘルペスの症状が重症化しやすいです。治りが悪いおむつかぶれ(おむつ皮ふ炎)の場合、ヘルペスやカンジダ症などを疑う必要がありますので、早めに当クリニックを受診しましょう。
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