はなまる(雑誌Hanamaru)2009年5月号掲載:子供に多いとびひについて

毎日を健康に暮らすために、普段から知っておきたい病気があります。
子供の皮膚病もその一つ。
気温が上がり湿度が高くなるこれからの季節、かかりやすい皮膚病と生活上の注意点について、
まひろ皮ふ科クリニックの山村真弘先生に伺ってきました。
プラネッツ/「とびひ」は、どんな病気ですか?

山村先生/虫さされ、あせも、湿疹などをかきこわした傷口や擦り傷があると、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が皮膚の表面で繁殖し、「とびひ」になります。5月ごろから夏にかけて、皮膚の抵抗力が弱い子、とくに乳幼児に多くみられますね。最初に、顔、体、手、足などに水ぶくれができます。 水ぶくれをかいてしまうと、皮膚がジュクジュクになります。「とびひ」は、感染力が強いので、ジュクジュクになると他の部位にうつってしまいます。
プラネッツ/どんな治療をするのですか?
山村先生/抗生剤の入った軟膏を患部にぬったり、抗生剤の飲み薬も内服します。「とびひ」の治りが悪い場合は、細菌培養検査を行います。この検査は、当クリニックでも行っています。


はなまる(雑誌Hanamaru)2009年5月号に、とびひに関する当クリニック(専門医)の記事が掲載されました。
・・・局所の細菌数を減少させ、治癒を早めることを目的とする。そこで、疼痛軽減後より病変部は石けんをよく泡立てて、泡で洗うようにやさしく洗浄する。・・・洗浄後は、シャワーで石鹸成分が残らないように十分すすぐ。浴槽につかることは禁止する。・・・シャワー浴の後は、タオルをやさしく押し当て水分が残らないようにふき取り、原因菌に感受性のある抗生物質軟膏を外用する。なお、消毒薬は不要である。・・・
(MB Derma, 95: 24-28より引用)
コメント:とびひがしっかり治るまでは、プールやおふろに入らないようにしましょう。とびひの患部は、石けんをよく泡立てて、泡で洗うようにやさしく洗浄するとよいでしょう。シャワー浴後、タオルでやさしく水分をふき取ってから、ぬり薬を外用しましょう。当クリニック(専門医)では、とびひによく効くぬり薬や飲み薬を処方しています。とびひの症状がございましたら、早めに当クリニック(専門医)を受診しましょう。